2004年(平成16年)11月19日  タウンニュース・人生風土記・斎藤恵美子さん

音楽で人生が輝く
〜音楽ボランティア団体「ONEハート」代表斎藤恵美子さん〜
 
【本文】
綾瀬・海老名・座間・大和・相模原市の高齢者施設で、
大正琴やハンドベルなどによる演奏会をボランティアで行う「ONEEハート」の代表を務める。
これまでの活動を振り返り「みなさんが応援してくれたから出来たこと。
少しでもお役に立てたことが嬉しい」と柔らかな笑みを浮かべる。

四十歳の時、今後の人生の目標を考え「これまで沢山の人にお世話になってきたので、
今度は私が何からかの形でお返ししよう」と決意する。
そんな折、自身が音楽教室を開いていることから、藤沢の重度の障害者施設でエレクトーンを
指導してほしいという依頼が来る。
教えるだけでなく、音楽を楽しんでほしいと考え、他の音楽教室講師の仲間を誘い、演奏会も開催した。
「耳の不自由な人も床を伝わる振動で音を感じてくれるんです」と感動を隠さない。
この喜びをさらに広めるために、「ONEハート」を七年前に立ち上げ、
高齢者にも親しみを持ってもらい易い楽器として大正琴を導入した。
活動に共鳴して会に加入するする人も増え、今では百十名を数える。
「ある八十歳の会員の方が、『人に喜んでもらって自分の人生も輝いてきた』嬉しそうに語る。

長女は実家近くに独立し、次女は留学中で現在は夫と二人暮らし。
一日の活力源は朝のお風呂。「起きてすぐの入浴は目が覚めて気力も充実しますよ」。
リラックスでき、演奏のいいアイディアも浮かぶのだという。
人との関わりが大好きというだけに、「つい電話が長くなっちゃうのが悩みなの」と頭をかく。

会の活動は今まで以上に膨らむ。
音楽技術者のご主人はこれまでも縁の下の力持ち″として手伝ってきてくれていたが、
この春の定年を機に、伴奏つきの朗読会にもチャレンジするなど夫婦の二人三脚はさらに充実。
「地元の方にもと参加してもらてさと話してくれるんです」らに活気のある会にしたい」と華やかな笑顔で語った。