ONEハートの活動は、春の訪問と秋の訪問に向けて練習を重ね、13〜14か所の施設に伺って、コンサートなどを行っています。
どうしたら喜んで頂けるかを一番に考えて、企画、選曲、練習など日々みんなで取り組んでいます。
活動を始めようと思ったのは、ある施設での体験からでした。35年ほど前のこと、藤沢市の重度障がい者施設からコンサートの依頼がありメンバーと共に訪問しました。
「一緒に楽しめるコンサートを」と依頼されていたものの、どのようにしたら自分たちの音楽を伝え、一緒に楽しんで頂けるか、不安の大きい中での活動でした。
音楽を演奏し始めると、客席で見ていた施設の利用者さんの唇がかすかに動き、「歌っている」と
気づき、喜びとやりがいを感じられたそう。
またいつも暗い顔をしている目の不自由な男性が気になり、どうしたら元気になってもらえそうか、職員さんに相談しました。
聞くと、よく男性は「ヘイ・ポーラ」を歌っているというお話だったので思い切ってデュエットをお願いしてみると、大喜びで参加してくれて、素敵な笑顔も見せてくれました。
その様子にご家族も大変喜ばれて、感動のできごとになりました。
また目も耳も不自由な利用者さんは、床に手を当てて音の振動を楽しんで下さっていましたが
ある時、職員さんと練習をされて「上を向いて歩こう」を歌って下さり、とても感激したのを覚えています。
そして人には不可能はないのだと実感されました。
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